開幕から21試合連続無失点を記録するなど、ここまで23試合に登板して6ホールド、防御率0.78という成績を残しているのだ。基本的にはストレートとスプリットの2種類で勝負するタイプだが、どちらのボールも精度が上がり、投手に有利なカウントで勝負できているシーンが目立つ。走者を背負ってからも粘り強く投げられるのも大きな持ち味だ。今後もセットアッパーの一角として期待される。
これまでも優勝やAクラス争いを勝ち抜くチームには、意外な伏兵の活躍があるケースも少なくない。それだけに今後のペナントレースでも、ファンを驚かせるような選手が浮上してくることを期待したい。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。