セ・パ交流戦は苦戦したものの、ここまで順調にセ・リーグの首位を走る阪神。その原動力となっているのが村上頌樹、大竹耕太郎の2人だ。村上は昨年までの2年間で一軍通算わずか2試合の登板で0勝1敗。大竹も過去2年間は一軍での白星がなく、現役ドラフトでソフトバンクから移籍しており、シーズン前にここまでの活躍を予想していたファンも少なかったはずだ。そして他球団にも彼らのように“意外な活躍”を見せている選手は存在している。(※文中の成績は全て6月21日終了時点)
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セ・リーグでまず名前が挙がるのがDeNAの関根大気だ。東邦では高校球界でも屈指の外野手として評判で、2013年のドラフト5位で入団。2年目には早くも一軍で55試合に出場するなど外野のレギュラー候補として期待は大きかったが、その後は故障もあってなかなか一軍定着を果たせずにいた。昨年ようやくキャリアハイとなる51安打を放って一軍の戦力となると、今年は開幕直後からヒットを量産。ここまでチームトップとなる73安打を放ち、打率.320をマークするなど見事な成績を残しているのだ。
元々ミート力の高さには定評がありながらも、昨年までは速いボールに力負けするシーンが目立ったが、今年は強く弾き返す打球が明らかに増えた印象を受ける。右投手、左投手どちらからも高い打率を残しており、広角に打ち分けられるのも大きな持ち味だ。チームの外野陣は桑原将志が左ふくらはぎの肉離れで戦線離脱し、オースティンも今月20日に登録抹消となるなど苦しい状況となっているだけに、関根の働きが今後も重要になることは間違いないだろう。
今年も長打力不足に苦しんでいる中日だが、その中で希望の星となっているのが細川成也だ。二軍では毎年のようにイースタン・リーグでホームラン王争いを演じるなど長打力には定評がありながらも、一軍では6年間で6本塁打に終わり、昨年オフに現役ドラフトでDeNAから移籍している。開幕戦こそベンチスタートだったものの、不振のビシエドに代わってファーストで起用されると、ビシエドの復帰後も外野の一角に定着。ここまで打率.321、9本塁打、38打点と打撃三部門でチームトップの数字をたたき出している。