※写真はイメージです(Getty Images)
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 多くの人がスマートフォンを持ち、オンラインでのコミュニケーションが一般化している昨今。この状況は現代人の人間関係にどのような影響を与えているのだろうか? ハーバード大学は84年にわたり、2000人以上の人生を調査。新たなコミュニケーションの影響はまだ結論が出ていないものの、オンラインコミュニケーションを有効活用することで、自身の幸せにつなげることはできるという。ハーバード大学の史上最長の幸福研究をまとめた『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』(辰巳出版)より、一部を抜粋、再編集し、紹介する。

【SNSで疲れている人はこちらを】

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 SNSやオンラインでのコミュニケーションは生活に浸透しており、今後、思いもよらない進化を遂げる可能性が高い。世界各地の社会がテクノロジーの変化に対処しようとしているが、個人が日常生活の中でそのメリットを大きくし、デメリットを小さくするためにできることはあるのだろうか?

 ありがたいことに、この点については活用できるデータがある。プラットフォームは、個人がどう使うかが重要だ。今日から実践できる基本的な方法をいくつか紹介しよう。

 一つめは、他者と積極的に関わることだ。

 ある有力な研究によれば、フェイスブックの使い方が受動的な人(投稿を読み、画面をスクロールするだけ)は、能動的な人(積極的にコンタクトを取り、投稿にコメントする)に比べてネガティブな気分を感じている。世界で最も幸福な国の一つ、ノルウェーで実施された研究でも、同じ結論に達している。ノルウェーではフェイスブックの使用率がとくに子どもにおいて高いが、フェイスブックを主にコミュニケーションのために使っている子どものほうが、ポジティブな感情を強く感じていた。主に眺めるだけという子どもたちは、ネガティブな感情を強く抱いていた。驚くべき結果ではない。他人と自分を頻繁に比べている人ほど、幸福感が下がることがわかっている。

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