一般的なアドバイスとしては、ひと言で言うと無一文にならないよう、リスクの大きすぎない投資をいくつか行いながら、自分の勝ちパターンを見つけるまで頑張りましょう、としか言えません。投資による自己破産はできないので、レバレッジをかけ過ぎないことが重要です。

 他によくあるアドバイスとして、「S&P 500(Standard & Poor’s 500 Stock Index:S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが算出している、アメリカの代表的な株価指数)の投資信託で、ひたすら毎月積み立てよう」というものがあります。しかしこの投資方法は、負けはしないけれどさほど勝ちもしないと思います。理由は皆が良いという投資は既に遅いからです。

■投資手法をロジックで固めておく

 欲を消せない人が、もうひとつ取れる手法としては、信者のように信じ込むことです。

 金融マンが一生懸命に勉強して、投資の手法をロジックで固めるのは、頭で考えて決めておかないと、どうしても感情に負けてしまうからです。買付額や売買のタイミングなど、すべて事前に数字とロジックで決めて、その後は決めたことを行動に移すことが重要で「急落したので、今なら割安だ」と考えて買わないことです。

 投資で勝ち続け、何億も稼いで「シン富裕層」になれるほどの人とは、欲から解放された人か、ロジックを信じて実行し続けられる人なのです。とは言っても、相場が過熱するとまた新しい理論が出てくるのでロジックと言ってもこれだけ知っていればいいという単純なものではありません。

「信じ込む」力がすさまじいなと感じるのが、暗号資産に投資をしている人たちです。信じている誰かに任せて、あるいは依存して、それがたまたま成功しているパターンの方も多いのです。戦国時代、一向一揆の信徒たちが「南無阿弥陀仏」と唱えながら、信長軍に突っ込んでいったようなものでたまたま上手くいったのが、暗号資産のアルトコインの中でも草コインなどでシン富裕層になった人たち。

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時価総額が1000億円