暗号資産のなかでも特にアルトコインは値動きが激しいですから、高値のときに売って利益を確定しなければなりません。下がってしまえば資産が大きく目減りしてしまいます。しかし、彼らは「値動きはしょうがない。でも持ち続ければ、絶対に上がる」と信じ込んでいます。だからこそ、10億、20億、100億……とひたすら忍耐強く持ち続けることができたのです。
暗号資産でシン富裕層となった人たちの中で、これまでで最も資産が大きかったのは、アメリカのフィンテック企業リップル社が提供する暗号資産「リップル」の時価総額が、最大で1000億円ほどになった20代後半のスポーツマン風の方でした。
彼自身はプロスポーツ選手にはなれず、会社勤めもしたことがなかったものの、プロになったかつての先輩たちにベンツなどの高級外車を販売するなど、優良顧客の御用聞きのような立ち位置で仕事をしていて、年収数千万円以上の収入を得たときもあったとのことでした。それを全額、リップルにつぎ込んだそうです。
今から10年ほど前の、まだまだ海のものとも山のものともつかないとされた暗号資産の中でもアルトコインにそんな大金をつぎ込む時点で、普通の感覚では出来ません。買った後はそのまま放置していたといいますがその後、そのときのお金が何万倍にもなったというわけです。彼もリップルのことを「忍耐強く信じていた」ということなのでしょう。
他にも、夫婦で話し合って暗号資産に投資をしていた40代夫婦は、数年前にとあるアルトコインに500万円を投資し、それが今や5億円ほどになったため、夫婦でリタイアしドバイに行きたいと相談に来られました。夫婦ともに上場企業のメーカーに勤めており、小学校低学年の子どもも1人いて、海外で英語教育を受けさせたいという希望もありました。