


オレンジのパッケージにラッパのマーク、フタを開けるとツーンとした匂い、そして口に入れるとものすごく苦い。誰もが一度は口にしたことがあるはずの薬、正露丸。
「良薬口に苦し」というが、正露丸はどうしてこんなに苦いのか? なぜラッパのマークなのか? なぜおなかに効くのか…… この数々の「なぜ」を解決できる本、その名もズバリ『正露丸のひみつ』が、学研パブリッシングから刊行された。
ラッパのマークでお馴染みの正露丸(大幸薬品株式会社)の歴史や、薬の効き目や原材料について、親しみやすいストーリー漫画で表現。明治より100年以上続く正露丸について、おなかの弱い小学生の主人公がタイムスリップしたり、妖精が登場したりと、子どもにも親しみを持ってもらえるようわかりやすく描かれている。
ストーリーに加え、雑学として、下痢の起きる仕組みや、悪い薬として間違われた悲しい過去についてのコラムもある。
他にも「ロシアは漢字で書くと『露西亜』』、「ミイラはポルトガル語で、英語ではマミーと言う。漢字では『木乃伊』と書く」など、思わず「へぇ」となって、人に聞かせたくなるような豆知識も掲載されているので、ぜひチェックしてみてほしい。
だがこの「正露丸のひみつ」、実は非売品なのだ。全国の小学校及び公立図書館に約25500冊が寄贈されているが、書店での販売予定はない。
興味を持たせておいてそれはないよ、と嘆くのはまだ早い。大幸薬品では、ウェブサイト「学研キッズネット」内の「まんがひみつ文庫」と、電子書籍ストア「BookBeyondo(ブックビヨンド)」などで、『正露丸のひみつ』を無料配信しているのでご安心を(配信期間は3年間)。
正露丸と言えば丸くて黒くて苦い。だが、実は苦くない正露丸もある……。『正露丸のひみつ』を読んで「ひみつ」を知り尽くした後は、「正露丸」があなたの家の常備薬になっているかもしれない。