「つぶやきマネージャー」の仕組み(画像:株式会社ガイアックス提供)
「つぶやきマネージャー」の仕組み(画像:株式会社ガイアックス提供)
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 今や一般人だけでなく、有名人や政治家、企業広報担当者も多く利用しているTwitter。不特定多数の人々に対して、一斉に情報を発信することができる反面、一歩間違えると、社会からの大きな反発や非難を招くことがある。いわゆる“炎上”だ。

 昨年、アルバイト従業員が食べ物を入れるショーケースや冷蔵庫の中に入ったり、食べ物を扱う什器などの近くで不適切な行為をしたりしている写真をTwitterに投稿し、拡散、ネット上で非難が相次ぎ企業が謝罪するという、いわゆる「バイトテロ」が多発した。

 チェーン店や個人経営の飲食店が閉店に追い込まれただけでなく、逮捕者まで出した一連のこの事件は、それこそTwitterなどのネットを賑わし、テレビや新聞などでも報道され、ちょっとした騒動となった。

 また、復興庁の参事官が不適切なツイートを行い、大きな批判を浴び、懲戒処分を受けた事件から始まり、Twitter上での不適切な発言によって「炎上」、そして「謝罪」という流れが珍しいことではなくなってしまっているのが現状だ。本人にとって何気ない投稿や書き込みだったのだろうが、その代償の大きさは計り知れない。

 そんな事例を受けてか、ソーシャルメディアでのプロモーションや投稿監視を行う、株式会社ガイアックスが「つぶやきマネージャー」というシステムを開発した。これは、ツイートをTwitter上に投稿する前に、あらかじめ登録しておいた関係者のみに内容を送信。不適切なツイートかどうかを確認してもらい、承諾を得た上でないと、ツイッター上に投稿することができないというシステムだ。自分以外の人たちにツイートを確認してもらうことで、危うい投稿を事前に防ぐことが目的なのだという。

 また、同社では最近、学校や企業向けに「セーフティプログラム for Twitter(tSP)」というサービスを提供し始めた。例えば、このサービスを導入した場合、Twitter上に登録されているプロフィールを元に、学生や社員のツイートを調査。気がかりなツイートを行っている特定のアカウントに対して目視を行うことで、不適切な投稿を効率的に早期発見できるサービスだ。さらに問題の引き金になる投稿を発見した場合は、学校や企業に報告するだけでなく、炎上が生じた場合のサポートまでも行うという。

 個人のツイートを検閲したり、されたりするのは、あまり気が進まないことではある。しかし、不適切なツイートによる炎上は、個人の問題だけでは済まされず、企業や学校単位の問題に大きく発展してしまう可能性を含んでいる。

 ドラえもんに登場するしずかちゃんが、どんなに汚い言葉でも、さわやかにお綺麗に変換してくれるアプリ「しずかったー」が話題になったが、彼女ほど上手に言い換える自信のない人や、学生や社員を守りたいという経営者・責任者の方は、こうしたサービスの利用を検討してみるのはいかがだろうか。