「現実を謙虚に受け入れレベルアップを目指す姿勢は素晴らしい。身体能力は高く謙虚さがあるので、守備はこれからどんどん上達するでしょう。守備が普通のレベルに達すれば、巨人史上に残る外国人選手になれる可能性と伸び代がある」(MLBアジア地区担当スカウト)
日本のプロ野球で結果を残せず期待ハズレに終わる外国人選手は、頑なに自身のスタイルを貫こうとするケースが多い。だが、ウォーカーは周囲の意見を聞き入れ、柔軟に対応できることができる。日本で生き抜くために必要なものを即座に理解し練習で補おうとしている。来日当初はキャッチボールすらまともにできなかったが、亀井善行外野守備兼走塁コーチとのマンツーマン練習でメキメキ上達している。
「練習内容は『基本のき』、小中学生がやっているようなメニューもある。米国でやってきたプライドもあるだろうが、そういったものを捨てて取り組んでいる。亀井コーチだけでなく若手選手や裏方さんにもアドバイスを求める。前向きに頑張っているのを誰もが知っているので守備で良いプレーをするとチームが盛り上がる」(巨人関係者)
野球に対する真摯な姿勢だけでなく人間性に対する評価も高い。大柄で独特のドレッドヘアーという風貌の外国人選手。すこし近寄りがたいイメージもあるが、常に明るく穏やかな笑顔を欠かさず周囲に安心感を与えている。チーム関係者はもちろん、ファン、マスコミにもファンが増加中だ。
「本当にナイスガイ。結果や調子に関係なく常に笑顔。どんな質問をしてもしっかり答えてくれる。感情に左右されるところを見たことがない。スタンドのファンから声をかけられると必ず手を振って笑顔で応える。プロは結果が全てと言うが、多少のミスには目を瞑ってでも応援したくなるような選手」(巨人担当記者)
日本での成功を収めるため向上心を持ってコツコツと練習に臨む姿勢は若手選手が増えている巨人にとっては手本となっている。またチームの勝利に貪欲であり、他選手が結果を残すと誰よりも喜んでいる姿も印象的だ。