その他の選手を見ても、一軍で十分な戦力となっていると言えるのはポランコしか見当たらない。ソフトバンクと同様に苦しい状況となっているのが日本ハムの助っ人2人だ。投手陣の柱として期待されていたガントはキャンプから調子が上がらず、先月には肘を痛めて帰国。再度来日したものの、治療で長期離脱となることが決まった。復帰したとしてもシーズン終盤となることが見込まれており、今年の戦力となることは厳しい情勢だ。野手のヌニエスもここまで試合にはそれなりに出場しているものの、打率は1割台と低迷。戦力になっているとは言い難い。この2人の不振がチームが苦戦している原因の一つとなっていることは間違いないだろう。

 その一方で入団前にそれほど期待は高くなかった選手が活躍していることも確かだ。その筆頭と言えるのが巨人のウォーカーだ。メジャーでのプレー経験はなく、年俸は3400万円という外国人選手にしては低い条件で入団。当初はポランコとウィーラーのバックアップとして見られていたが、シーズンが始まってみるとヒットを量産し、ここまで打線を牽引する存在となっている(成績は打率.288、17本塁打、37打点)。課題だった守備も徐々にスローイングが改善してきており、真摯に練習に取り組む姿勢に対する評価も高い。このまま順調にいけば、オフには一気に大型契約と言うことも考えられるだろう。

 投手では好調な西武のボー・タカハシ(推定年俸2000万円)が掘り出し物だ。ブラジル出身で、マイナーリーグを経て昨年KBOのKIAに入団。6試合で1勝2敗と目立った成績を残していないが、今年で25歳という年齢的な若さもあって西武が獲得している。年俸からも分かるようにそれほど期待は高くなかったが、中継ぎ陣の一角に定着すると、11試合連続無失点を記録するなどここまで17試合に登板し、防御率1.71をマーク。現在は二軍で調整となっているが、まだ若いだけに今後の成長も期待できるだろう。

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大物の“見極め”も非常に重要に…