広島は阪神に11勝2敗2分、DeNAには12勝3敗とカモにしているが、ヤクルトには3勝11敗1分と大きく負け越している。残り8試合の直接対決で全勝してセ・リーグを盛り上げたい。

 4位・DeNAはオースティンが復帰間近だ。4月に右肘のクリーニング手術を受けてファームで調整中だったが、主砲が戻ってくれば得点力アップが期待される。故障が多いのは悩みだが穴がない打撃でフル出場すれば打撃タイトルも狙える強打者だ。投打ががっちりかみ合えば、阪神、広島を追い抜く可能性を秘めている。

 一方、後半戦も苦しい戦いを強いられそうなのが借金5の巨人だ。選手含む計77人が新型コロナウイルスに感染し、チーム編成もままならない状況で後半戦を迎える。

 スポーツ紙記者は「巨人は厳しい戦いになるでしょう」と分析する。

「後半戦に向けて明るい材料が少ない。特に投手陣は課題だらけで、救援陣の疲労が心配です。ヤクルトを追いかけなければいけないですが、戦力的に見ても阪神、広島の方が強い。コロナで主力が大量に戦線離脱し、後半戦で大きくつまずく恐れがある。優勝争いに加わるどころか、3位以内のCS争いから脱落するかもしれません」

 巨人がBクラスに低迷すれば、4位に終わった高橋由伸政権の17年以来5年ぶりで、原監督は就任16年目で06年以来16年ぶり2度目となる。意地をみせられるか。(梅宮昌宗)