キーワードは「旧統一教会」と多くの議員が口をそろえる8月10日の内閣改造。閣僚候補らには厳しい「身体検査」が予想される。そして、問題はそれだけではない。五輪に絡む巨額の資金提供疑惑も捜査が進んでいる。いずれの問題にも絡まず、なおかつ岸田文雄首相のお眼鏡にかなう人材はどれだけ残っているのだろう。
「今回の内閣改造はまさに旧統一教会改造だよ。この問題をひきずると岸田首相は、大変な事態になると危惧して、思い切った前倒しを仕掛けた」
そう話すのは、岸田政権を支える麻生派の幹部。7月8日の安倍晋三元首相の銃撃事件以降、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員との接点についてのニュースが連日のように流れている。
自民党の国会議員を中心に地方議員までが結びつき、選挙支援を受け、旧統一教会のイベントに参加するなど、自民党と旧統一教会の「闇ルート」が次々と白日の下にさらされている。
自民党内には、SNSなどで旧統一教会の関連団体などとの関係を積極的にアピールしていた議員も少なくない。
その一人のある自民党衆院議員はこう打ち明ける。
「関係していた団体の名称から旧統一教会とは想像もしなかった。ネットで少し調べればわかったのかもしれないが、まったく違和感がなかった。霊感商法が騒がれていたのは30年近く前で、その時はまだ子どもだったのでピンとこなかった。議員になってからイベントにも参加したし、選挙の支援も受けたけど、これを機に旧統一教会との関係はきっぱり断つ。正直、今でもあの人たちが旧統一教会の関係者だとは信じられない……。ただ。ここまで騒がれると政治生命には大きなマイナスだ」
その上で、
「党内では、2人寄れば、内閣改造、党人事の話。旧統一教会と関係がある議員は徹底的に排除されるだろうという空気感だ」
と内情を話した。
とりわけ、今回の党人事は早々に、茂木敏充幹事長の留任が決まった。注目は、政調会長だ。