連日熱戦が繰り広げられている夏の甲子園だが、今年活躍が目立っているのが1番バッターだ。優勝候補の筆頭と言われている大阪桐蔭では伊藤櫂人が豪快なホームランを放ち、ドラフト上位候補の浅野翔吾(高松商)も2打席連続ホームランを放って見せた。他にも加藤蓮(愛工大名電)、赤堀颯(聖光学院)、親富祖凪人(二松学舎大付)が見事な活躍を見せている。そこで今回は2000年以降の夏の甲子園で輝いたトップバッターたちにスポットを当ててみたいと思う。
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2001年に強力打線で優勝を果たしたのが日大三だが、その中でもトップバッターとしてチームを牽引したのが都築克幸だ。その年の春のセンバツでは自らのエラーもあって3回戦で東福岡に敗れたものの、それをきっかけに大きく成長。西東京大会で7割を超える打率をマークすると、その勢いは甲子園でもとどまることはなく、史上2位となる大会通算16安打を放つ大活躍を見せたのだ。この年は3番の内田和也、4番の原島正光に注目が集まっていたが、都築の活躍がなければここまで得点を挙げることはできなかっただろう。
2004年、2005年と夏の大会で二連覇を達成した駒大苫小牧で強いインパクトを残したのが林裕也だ。2年生だった2004年は調子を落としていたこともあって大会の前半は7番を打っていたが、準々決勝で横浜高校の涌井秀章を相手にサイクルヒットを達成。準決勝、決勝では3番に座りチームの初優勝に大きく貢献した。3年生となった2005年はキャプテンとなり1番に定着。いずれも1点差の接戦となった準々決勝の鳴門工戦、準決勝の大阪桐蔭戦では2試合連続で3安打の猛打賞も記録するなどチームを牽引。決勝の京都外大西戦でも5打席で2安打、2四球と4度出塁するなど1番バッターとしての役割を見事に果たし、チーム連覇の大きな原動力となった。「みんな、最高だ!」と叫んだ優勝インタビューを記憶しているファンも多いだろう。