「堀北真希さんとの“交際0日婚”の印象の強い山本さんですが、幼少期から場数を踏んできただけあって、演技力は同年代の俳優ではトップクラスです。『ひとつ屋根の下』(1993年)では車椅子の少年、18歳の時の初主演ドラマ『さんかくはぁと』(1995年)では女装と、若くして難役にもチャレンジし、10代で実力派俳優としての片鱗をすでに見せていました。名バイプレイヤーとはまた違い、主役を食う演技をするタイプの稀有な存在です。年をとっても屈託のない優しさやあどけない表情が残る一方、瞬間的に狡猾さや不気味さをうまく表現できる俳優です。40代なかばを過ぎ、ようやく世間でも評価されてきた印象です」(女性週刊誌の芸能担当記者)
■北関東に移住し家庭円満!?
一方、プライベートでは2015年に12歳年下の女優・堀北真希(現在は引退)と結婚を発表したことで世間を騒がせた。以前から堀北に何度もアタックするもそのたびに撃沈。再共演を機に演技のアドバイスをしたためた、手紙を40通送るなど猛アタックし、結婚までこぎつけたことを各所で明かしている。
「山本さんといえば結婚前は松たか子さんやスザンヌさん、上原多香子さんとの熱愛やデートが写真週刊誌で報じられ、芸能界で有名なプレイボーイでした。その後、堀北さんと電撃婚をするわけですが、一時は別居報道などもありました。しかし、2019年に第2子が誕生してからというもの、夫婦仲はすごく良く、家庭円満だそうです。昨年からは家族で北関東に移住し、山本さんは2拠点生活をしていと報じられましたが、堀北さんがしっかり家庭を支えているからこそ、山本さんも仕事に専念できているのでしょう」(女性週刊誌の芸能担当記者)
ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、そんな山本の魅力についてこう分析する。
「自分が前面に出るのではなく、一歩引いた位置で芝居をさせたらピカイチの俳優です。三谷幸喜脚本の『新選組!』『鎌倉殿の13人』を見ても分かるように、ナンバー2のポジションが実に良く似合うと共に、作り手からの信頼が非常に厚いこともうかがえます。近年、悪役の印象が強いのは、彼の演技がそれだけお茶の間に印象を残した証拠に他ならず、彼からしたら『してやったり』なのではないでしょうか。いい意味でクセやアクがないからどんな役でもハマるし、それでいて“山本耕史らしさ”はしっかり視聴者に伝わっているところがすごい。本人的には『これでいいだろう』などとは微塵も思ってないでしょうし、まだまだ底の知れないミステリアスな“怪優”として、年齢を重ねても活躍し続けることは間違い無いと思います」
芸歴45周年を迎えた今年、映画「KAPPEIカッペイ」では特攻服にリーゼントといういで立ちで突き抜けた終末の戦士を、映画『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』では、ほぼスキンヘッドに、筋肉隆々の肉体という姿でアレックス・ルイ・アームストロング少佐を熱演。どんな役柄でも自分のものにしてしまう、山本耕史の進化にますます期待がふくらむ。(高梨歩)