あわせて高齢者に注意が必要なのが、乳房外パジェット病という皮膚がんです。これは外陰部やわきの下にできる皮膚がんで、いんきんたむし(陰部の水虫)と誤診されやすいがんです。いんきんたむしだと思って水虫の薬を塗り続けていたが治らず、赤かった皮膚病変が次第にジュクジュクしはじめたとなれば、乳房外パジェット病の可能性があります。陰部に赤みだけでなく、色が白く抜ける部分があったり、腫瘍が出てくるとこの病気をかなり疑います。何カ月も治らない陰部の湿疹はもしかしたら、がんかもしれません。
皮膚がんは基本的に自分で気がつけるため、早期発見が可能です。しかし、今回紹介した皮膚がんはどれも痛くありません。痛くないためについつい放置し進行してしまうケースがあります。その他注意すべき点は、足の裏や背中など普段見ることがないような部位にできた場合や、皮膚がんと思わずに放置してしまう場合です。皮膚がんは早期発見すれば手術で完治可能ながんです。ぜひ定期的なセルフチェックをしてください。