今シーズン国内FA権を取得したロッテの中村奨吾(写真提供・千葉ロッテマリーンズ)
今シーズン国内FA権を取得したロッテの中村奨吾(写真提供・千葉ロッテマリーンズ)

 各球団の主力クラスがFA権を取得し、今年はストーブリーグが盛り上がりそうな雰囲気が漂っている。昨年は又吉克樹(中日ソフトバンク)がFAで唯一の移籍選手だっただけに、今年は大きな動きがあるのか注目が集まる。

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「30歳前後の各球団主力がこぞってFA権を取得した。投手、捕手、野手と各ポジションに実力派の選手が揃っている。各チームが補強ポイントに合致するのは誰か調査している。FA権を取得した選手の多くが権利を行使した場合、今オフは野球ネタに事欠くことなく盛り上がる」(在京テレビ局スポーツ担当)

 特に2年ぶりのFA補強解禁との報道もある巨人はオフの“主役”になると予想されている。今季は若手の育成を掲げたものの、伸び悩んでいる選手も多い。そして、チームも9月4日終了時点でリーグ5位と苦しんでいる。投手陣は今後に期待が持てるような選手も出てきたが、野手は期待の若手が苦戦している状況だ。常に勝利を求められる球団としては補強に動くのは自然な流れでもある。

「(巨人は今シーズン)発掘と育成を大々的に掲げ、補強を控える姿勢を打ち出していた。しかし若手が伸び悩み、チームもBクラス低迷の体たらく。チーム内外からは不満の声が聞こえており方針転換の可能性が高い。FA市場に実績豊かな選手が出てくれば参戦するのではないか」(巨人担当記者)

 今季FA権を持ってオフを迎える主な選手としては、投手は先発の西勇輝、中継ぎの岩崎優(ともに阪神)、捕手は森友哉(西武)、内野手は浅村栄斗(楽天)、外崎修汰(西武)、中村奨吾(ロッテ)、高橋周平(中日)、そして外野手は西川龍馬(広島)など、移籍となればリーグ全体の勢力図に影響のある選手がズラリと並ぶ。

「巨人が獲得するのではないかと話題になっているのは捕手の森、内野手の浅村という大阪桐蔭高OBの2人。どちらも長打が打てる強打者で原辰徳監督が好きなタイプ。しかし同じく同校OBの中田翔への評価があまり高くないとも聞く。コーチ陣を好みの人材で固めるなど、ファミリー感を大事にする原監督が3人を同時にチームで抱えるのは考えにくい」(巨人担当記者)

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巨人は“狙う”選手は誰なのか…