「狙っているのは二遊間ができる選手ではないか。遊撃の坂本勇人は故障が重なり常時出場できていない。年齢的なこともあり負担の少ないポジションへのコンバートが検討されている。二遊間ができる選手を獲得すれば坂本を他のポジションに動かすことができ、ここ数年二塁手として結果を残している吉川尚輝を軸とした強固なセンターラインを作れる」(在京球団編成担当)

 巨人の近年の懸念事項の一つに二遊間の人材が育ってきていないということがある。これまで長らく遊撃のレギュラーだった坂本は打撃だけでなく安定感抜群の守備が武器だったが、今季は3度離脱したように体調面の不安を抱える。守備での負担が大きいポジションだけに数年前からコンバートも検討されていたが、チームの守備力低下が懸念され実行できなかった。二遊間が守れることができ、吉川とのコンビでセンターラインを作れる内野手の獲得に動くのではないかという声がある。

「大きく戦力アップしたいと考えるなら外崎と中村。外崎は地味な印象だが長打力もあってチャンスにも強く、守備では内外野の両方が守れるのも大きい。中村は堅実な守備だけでなくクリーンアップを任される勝負強い打力もある。早稲田大時代から主将を務めるなどキャプテンシーに優れているのも魅力」(在京球団編成担当)

 外崎は2019年に26本塁打、90打点を記録した打力が売り。加えて2020年に二塁手としてゴールデングラブ賞を獲得するなど、守備力にも定評がある。一方の中村も二塁が本職で2度のゴールデングラブ賞を獲得(2018、2021)。状況判断に応じた粘り強い打撃も評価されている。どちらかを獲得して吉川を遊撃に回せば、坂本のコンバートも計算できるようになってくる。

FAだけでなく交換もしくは金銭トレードで京田陽太(中日)を獲得するのもアリ。今年の起用方法を見ると立浪和義監督の戦力構想に入っていないように見える。然るべき条件を提示すれば獲得可能ではないか。遊撃の守備は球界トップクラス。京田が入れば吉川を二塁で引き続き起用できるメリットもある」(巨人担当記者)

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今オフ以降も“オフの主役”に?