コンサート開始前の日本武道館でのショットをInstagramにアップした君島十和子さん/towako kimijima (@ftcbeauty.official)より
コンサート開始前の日本武道館でのショットをInstagramにアップした君島十和子さん/towako kimijima (@ftcbeauty.official)より

 コンサートの話に移ろう。先にお断りしておくが、「ネタバレ」ほどではないものの、今回のコンサートツアーをDVD/Blu-ray(※例年発売される)などで楽しみたい場合は、どうぞ、その発売までお待ちいただきたい。

 まず、驚いたのが、今回のツアータイトル「My Favorite Singles & Best Songs」通り、どれも名曲、そしてどれも口ずさめる、ということ。しかも、どれも最高のアレンジだった。

 前日の追加公演のセットリストを調べるでもなく、何の予備知識もないまま日本武道館に行き「1曲目はなんだろう」と思っていたところ、会場は暗転。レーザービームの演出があり、『チェリーブラッサム2021』でエレキギターを持つ松田聖子が登場! この曲は、2021年に発売されたアルバム『SEIKO MATSUDA 2021』に、野崎洋一氏の編曲によるセルフ・カバーとし て収録されているものだ。

 初代『チェリーブラッサム』の作曲は、前作3曲を担当した小田裕一郎氏から財津和夫氏に変更。当時、財津氏は「従来の歌謡曲と比較して"新しくはないが進んだメロディー"をつくろうとした」とコメントしているが、のちに、松田聖子が「アイドルっぽくない曲調に戸惑った」とも報じられている。

 1981年、初代『チェリーブラッサム』が発売されてから40年以上たった今、2022年のコンサートの1曲目でこの曲がかかると「何かが始まる!」と予感させる力強さがあった。まず、1曲目で感動。

 2曲目『StrawberryTime』は、ドラムをたたきながら披露。サビの言葉に「争いのない国へ」とあるが、「ロシアのウクライナ侵攻へのメッセージ?」と頭をよぎったが、いやいや聖子ワールドに集中せよ。たたみかけるようにヒット曲を歌い、一旦、舞台袖へ。

 白いドレスから一転、シックな(なのにカワイイ)黒のドレスに衣装チェンジ。歌い出したのは『ever since』だ。2021年12月18日に急逝した愛娘・神田沙也加さんのデビュー曲。デビュー当時、「SAYAKA」名義で発表した楽曲で、沙也加さん自身が作詞を担当している。亡き娘が紡いだ言葉を歌う還暦の松田聖子の顔は、一瞬神田沙也加さんに見えた。

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?
次のページ
彼女の中に沙也加さんがいるよう