ストレスや緊張を抱えている人が多いという背景から、ドライマウスの患者さんに対しては、できるだけリラックスを心がけることをアドバイスしています。また、時間の許す限り、話を聞くこともしています。
これに加えて唾液腺マッサージのやり方を指導したり、必要に応じて、口腔湿潤剤や人工唾液などを処方します。こうした治療を続けているうちに、「最近、口の乾きがあまり気にならなくなってきた」というケースが多いですね。
ドライマウスの多くは心配のないものですが、症状に困っている場合は、このように、治療の手段があることを知っておくといいでしょう。
なお、ドライマウスに限らず、口臭の悪化、舌の痛み、味覚障害、歯並びの問題で声が出にくい(いい声で歌えない)、口を使う楽器をうまく使えない・いい音が出ないなど、の悩みも歯科で相談できます。これを機に、歯科で診ることのできる病気の守備範囲は意外に広い、ということをわかっていただけたら、うれしいですね。