鮎川さんのご希望の鬼やお化けには縁がありませんが、幽霊だけは波長が合うのか、わが家でも、またホテルや、外国の友人の家などで、かなりの回数の目撃体験はあります。人に話してもほとんどの人が信用してくれませんので、同じ体験を共有した人以外にはしゃべらないようにしています。そういうと昔、フランス文学者の平野威馬雄さんが「お化けを守る会」を主宰していて、顔を出したことがありました。土屋さんを知ったのはこの会であったことを今、思い出しました。渥美清さんもこの会に来ておられました。
横尾忠則(よこお・ただのり)/1936年、兵庫県西脇市生まれ。ニューヨーク近代美術館をはじめ国内外の美術館で個展開催。小説『ぶるうらんど』で泉鏡花文学賞。2011年度朝日賞。15年世界文化賞。20年東京都名誉都民顕彰
※週刊朝日 2023年3月10日号