10月からビール類をはじめ幅広い酒類が値上げされた。食品だけで6500を超える品目が値上げされる見通しで、家計の重荷となりそうだ。そんな「値上げの秋」に家計は耐えられるだろうか。「夫婦のお財布事情」を探るべく、AERA dot.はYahoo!ニュースを通じ「配偶者またはパートナーがいる人限定でお金の管理」についてアンケートを実施し、2000人から回答を得た。(調査は2022年8月17日に実施。対象は対象はYahoo! JAPANユーザー2000人。男女比は6対4、年代は20代が4%、30代が15%、40代が33%、50代が30%、60代以上が17%、その他1%)
夫婦や生活を共にしているパートナーといえども、出会うまでは赤の他人。そもそもお互いの「お財布」事情を知っているのだろうか? まずは「あなたと配偶者またはパートナーとはお互いの収入額を知っていますか?」を聞いてみると、意外にも、お互い全て知っているのは全体の半分以下だった。
「お互い全て知っている」と回答したのは46%(男性28%、女性は18%)。「一部知らない」は37%(男性22%、女性15%)。そして、「わからない、全く知らない」は16%(男性9%、女性7%)という結果となった。
この結果に対して、夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「いまは相手の収入を知らないという人は多いですよ」と話す。当然だが、その理由のひとつに上がるのは「共働き」が多い現状だ。
「昔は夫が妻に収入を全部預けて、妻が家計を握るというのが一般的でしたが、いまは共働きの人はそれぞれの“財布”を持っている。生活費もそれぞれが出し合い、それも稼ぎの割合で配分を決めている人もいる。夫の稼ぎが多いから夫が生活費を多く出している人、またはその逆もある。家賃は全額自分が払うけど、その他は半分出し合うなど、それぞれの世帯で共働きの人はうまく工夫をしています」
「共働き」の他に、相手の収入を知らない理由は「生活費をきちんと入れてもらっているなど家計管理が問題ないので聞く必要もないと思っている人もいます」と岡野さんは指摘する一方で、これまで3万8000件もの相談に乗ってきた経験から「収入額を聞けばケンカになるという夫婦もいる」という。