大野氏は今年5月23日、党ハラスメント対策委員会に対し、中谷氏から受けた行為について「ハラスメント調査申立書」を提出した。申し立てから約2カ月後、同委員会の「外部相談機関」からのヒアリングを受けたという。
「常任幹事会の音声データやメールなど、私の主張を裏付けるものは、党ハラスメント対策委員会の外部相談機関に提出済みです。ハラスメントと認定する中間報告が、外部相談機関から党に対して既に提出されています。根本的に、妊娠・出産期の女性の体に対する無理解があると思います。ひたすら体を使うマッチョな活動しか評価しないのでしょうか。妊娠のタイミングは完全にコントロールできるものではありません。女性議員が任期中に妊娠・出産を迎えるのは自然なことです。だから、これは決して私だけの問題ではないと思っています。全国のこれから妊娠の可能性がある全ての女性議員と、これから立候補しようと思っている全ての女性たちが当事者だと思っています」(同)
大野氏の主張を、当の中谷氏はどう受け止めるのか。中谷氏に取材を申し込むと文書でこう回答した。
――大野氏は出産に備えて昨年7月14日から党務を休む旨を中谷一馬事務所に伝えたと言っている。
私は産休を取るということを聞いたのち、大野氏の希望通り「産休中は党務や選挙関連業務等に関しては、全てお休みいただく」ことを総支部内に周知徹底致しました。また、大野氏に対しても、「総支部と致しましては、母子の健康が第一ですので、活動などがご負担にならないよう、最大限協力体制を取りたいと考えております」ということを直接お伝えしております。
――産休の希望を出した後にも、大野氏は中谷事務所の秘書より「1日あたり3時間以上駅頭に立ち、200枚以上のビラを配布する」という内容のシフト表が送られてきたと主張している。
分担表(案)は、総支部事務局が県連からの協力依頼に関して、各議員事務所の意見を募ることを目的に(1)大野氏事務所の活動を含まない案と(2)大野氏事務所の活動を含む案の両方を含む分担表(案)を提案し、各事務所と相談の上、調整したい旨をメッセージグループに共有しております。大野氏事務所を含む分担表(案)をおはかりした理由としては、大野氏が産休取得を表明した後に、大野氏側から党務に対応することを示唆するメッセージを何度も受け取っていたからです。