抗議ののぼりを掲げて、子どもを抱えながら街頭に立つ大野氏(本人提供)
抗議ののぼりを掲げて、子どもを抱えながら街頭に立つ大野氏(本人提供)

 その後、4月22日にZoomで行われた総支部の「常任幹事会」で、次期横浜市議選において、大野氏の公認申請を県連に上申するか否かが話し合われた。

「常任幹事のメンバーは、日頃から、中谷氏の秘書、元秘書、義父などで半数以上を占めています。その日の常任幹事会の出席者は、私と中谷氏以外は、中谷氏の秘書が2人、元秘書の県議が3人、義父である市会議員のみでした。全員男性です」

 “当事者”である大野氏と中谷氏は途中で退出を求められ、残った幹事会メンバー6人で議論。その後再び、中谷氏と大野氏が加わったという。

「私が出席していた時間帯の常任幹事会の音声データによると、県議の一人が『立憲民主党という、女性や弱者、多様性に対して配慮することを党是としている政党の代表である衆院議員の総支部長が、こういう判断をすることは、対外的には総支部長自身にとって大きなマイナスになるのではないか』との懸念を示しましたが、私の公認申請を上申しないことが決まりました」(同)

 この決定に先立ち、大野氏は19~21年の地元活動の年次リポートの提出を中谷事務所から求められていたという。

「駅頭活動の回数や時間、ビラの配布枚数、集会、訪問活動、地域行事への参加回数などをエクセルに書き込んで提出するようにとのことでした。しかし、公認を希望する総支部所属の現職議員全てがこの年次リポートを求められたわけではありません。常任幹事会で、リポートが共有されたのも、公認申請の可否について多数決が行われたのも、私に関してだけです」(同)

 大野氏は、出産前の政治活動量に対しては自信を持っている。横浜市へのIR誘致阻止の運動として大規模集会を開催したり、ひとり親家庭養育費確保支援事業や産後母子ケア事業について議会で積極的に取り上げ、政策を実現させてきたという。だが、年次リポートでは、そうした議会活動に関しては提出を求められなかった。

「これらの私の活動が不十分であったとすれば、いったい7区のどの議員の活動が十分であったとされるのか、全く分かりません。IR誘致反対の市民集会にも頻繁に参加しましたが、そうした場で7区の他の議員に会ったこともありません」(同)

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