山上徹也容疑者
山上徹也容疑者
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 7月に奈良市で安倍晋三元首相が殺害され、3か月が経過した。奈良県警に逮捕された山上徹也容疑者(42)は身柄を大阪拘置所に移送されて精神鑑定を実施中。山上容疑者が犯行の動機として宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」への恨みを挙げたことから、旧統一教会は会見を開き教団の体質が変わったことをアピールしてきた。だが、山上容疑者の伯父は「返金にも応じない。会見で言ったことと違う」と憤慨する。 

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 ある捜査幹部によれば、

「山上容疑者の旧統一教会への恨みは、これまでメディアで報じられている以上に根深いものがある。母親の高額な寄付で生活が立ちゆかず家庭が崩壊したからなどというレベルではない」

 として、旧統一教会の幹部などにも幅広く事情聴取をしているという。山上容疑者には国選と私選合わせて、弁護士が少なくとも3人ついている模様だ。

 旧統一教会は記者会見で、

「山上容疑者の母親の献金は高額であった」

 との認識を示し、返金することも示唆していた。

 だが、困窮する山上容疑者の家庭の面倒を長く見てきた伯父は、

「記者会見でいろいろ教会は言っていますが、返金する意向は感じられない」

 と話す。

 伯父はかつて大阪弁護士会所属の弁護士で、過去には山上容疑者の母親が家庭を顧みず献金を繰り返すのを見かねて、旧統一教会と交渉し、5千万円を取り返したこともあった。

 伯父が注目しているのは、母親が受け取った山上容疑者の父親の生命保険金6000万円だ。

 伯父によれば、父親が亡くなった際、生命保険金6000万円は母親と、当時4歳だった山上容疑者も含め3人の子どもたちに相続する権利があった。母親が半分の3000万円、残り3000万円が子どもたちだ。

「母親は6000万円をすべて旧統一教会に献金しています。しかし、6000万円のうち3000万円は3人の子どもの親権者として受け取っているので、同意がないと使えません。母親は3人の子どもが受け取るべき、3000万円を横領したことになります。旧統一教会もその共犯となりかねない」

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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