AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:肺がんで、リタイアしました。手術は成功して5年の経過観察も無事クリアしました。71歳、まだまだ健康で働く気力が一杯です。しかし、リハビリの5年間、世の中は変わり、私の働く場所はなくなりました。マスコミは、まだまだ働ける社会をといいますが、現実は働く場所はありません。毎日、やることもなく気力は失せていきます。この先、5~10年?どのように日々を過ごせばいいのでしょうか?(男性/71歳/おうし座)
A:肺がんの手術が無事成功したとのこと、まずはお疲れ様でした。
ぜひ僕から二つお伝えしたいことがあります。
まず「リハビリ」のことについてです。僕は思うのですが、今ってもしかしたら年齢とか関係なく誰もが全員、一種のリハビリ期間にいるようなものなんじゃないかと。
今、僕らはいろんなことが明けた「元年」みたいなところにいます。どこか疲れやすかったり、どこか傷ついていたり、自信をなくしていたり、元のように本調子の人って誰もいないんじゃないかという気がします。
だから、この相談者の方だけではなくて、みんなが「まだリハビリ中」と思っておくほうがいいと思うんですよね。
2023年のリハビリで何をするか。それをぜひ各自で決めてみてほしいと思います。僕自身もリハビリしていることがあります。それはスマホから入ってくる情報を受け取らないリハビリです。世の中で大きな声で言われていることと、自分の半径5メートル以内の世界の情報が、あまりにもかけ離れてしまっている状態のような気がしていて。だから僕自身は、例えば知人に会うとか実際に自分が動いて体験して、見聞きする世界のほうを、もう一度ちゃんと自分の経験値にしていきたいと思っているんです。