だが、蓋を開けてみると138試合に出場して打率.240(438打数105安打)、24本塁打、58打点の成績。守備でもまずいプレーを見せてしまう場面も目立ち、“大物助っ人”としては期待に応えることはできず、来季の契約に関しては微妙な状況だ。

「大物外国人として期待度が高かっただけに、今年の成績では物足りない部分もある。ツボにはまった際の長打力、大事な場面で時折見せる勝負強さはさすが。しかし年間トータルで考えれば年俸に見合った打撃ではなかった。外野の守備も飛び抜けたものはないので評価は難しい」(在京球団編成担当者)

 もう1人の野手ウィーラーは2020年シーズン途中に楽天とのトレードで巨人に加入。昨年は121試合に出場して打率.289、15本塁打、56打点の好成績を残したが、今季はウォーカー、ポランコの入団もあり一軍での出場は30試合にとどまり、打率.196、2本塁打、5打点と苦しんだ。年俸1億1000万円という給料を考えると物足りない成績となった。楽天から加入以降、チームを様々な形で支えてきただけに今後の処遇は読めない部分もあるが、このオフでの退団も十分に考えられる。

「常に全力プレーを怠らずムードメーカーになれる。チームの勝利を第一に考えられる選手で、楽天では外国人ながら副キャプテンを務めたほど。しかし35歳という年齢からくる衰えも見え始める。脚力、長打力が楽天時代より明らかに下がっている」(在京球団編成担当者)

 今季リーグ4位に終わった巨人はオフに大型補強を敢行すると見られている。ポランコに関しては残留交渉を進めていくという報道もあるが、2人揃って来季もプレーする可能性はあるのだろうか。

「ウォーカーは球団内で様々な問題もあったため、イメージ回復のためにも欠かせない存在。必死に取り組む外野守備が標準クラスに達すればレギュラー候補になれる。3選手の中で真っ先に残留が確定したのは理解できる。ポランコとウィーラーの立場は流動的になるが、ポランコは2年目のアジャスト力に期待が持て、ウィーラーはNPBでの実績もあり人間性も素晴らしい。本来ならもう1年巨人でプレーしてもおかしくないが、チームはBクラスに低迷したため来年は正念場。絶対に勝利が求められる状況下、2人の去就はオフの戦力補強次第になりそう」(巨人担当記者)

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