<遊撃手>
■坂本勇人(巨人)

 球界きっての人気者であり、球団生え抜きのスター、そしてチームの精神的支柱でもある男だが、プロ16年目の今季は出場83試合で打率.286、5本塁打、33打点。開幕前の故障も含めて計3度の戦線離脱で、レギュラーをつかんだプロ2年目以降で自己最少の出場試合数に終わり、連続規定打席到達も14年でストップした。また、最近2年連続でリーグトップの守備率.991(4失策)を誇っていた遊撃守備でも精彩を欠き、プロ4年目の2010年と並ぶ自己ワーストレベルの守備率.970(11失策)。2019年に5年の長期契約を結び、今季年俸6億円はセ・リーグ野手ナンバーワンだが、その分、批判されても仕方ない。

<外野手>
■ブライト健太(中日)

 昨秋のドラフト会議で単独1位指名を受けて上武大からプロ入り。即戦力として、長打力不足の中日打線にテコ入れする役割を期待され、春季キャンプでは1軍スタート。立浪監督からの直接指導もあったが、攻守ともに足りない部分が多く、故障もあって1軍デビューは果たせず。2軍でも出場46試合で打率.211(142打数30安打)、3本塁打、10打点と目立った成績は残せなかった。同期入団の鵜飼航丞が1軍で4本塁打を放ち、他球団でも正木智也(ソフトバンク)、丸山和郁(ヤクルト)と2位指名以下の大卒外野手たちが1軍で結果を残しただけに、余計にブライト健太の“期待ハズレ”が目立つことになった。2年目の来季は是非とも巻き返して欲しいところだが……。

<外野手>
■梶谷隆幸(巨人)

 今季出場なし。2020年オフにDeNAからFA宣言して巨人と総額8億円の4年契約を締結し、1年目の昨季は開幕直後こそ活躍したが、故障離脱が続いて最終的にはシーズン61試合出場で打率.282、4本塁打、23打点と期待値以下の成績。だが今季は、その成績が「全然、マシ」だったと思い直すほどで、前年10月に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた影響で春季キャンプから別メニューが続くと、3月に左膝の痛みを訴え、5月に左膝内側半月板の縫合手術。その時点でシーズン中の復帰は絶望的となった。元々、故障過多の選手であったが、年俸4億円で出場0試合は、他球団のファンからはお笑い草。今オフに育成再契約となる見込みだが、そこから汚名返上できるか。まずはグラウンドに立つことから始めなければならない。

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ブレイクから一転、期待を裏切ったのは?