前者の使い方では、「負ける人」がいます。
「勝った人が負けた人からお金をもらう」というWin-Lose のルールだから、佐々木さんは、もしもじゃんけんでチョキを出して、相手がグーを出したら1万円がパーになります。つまり意味なく無駄に消えるのです!
じゃあ、後者の例ならどうでしょうか?
佐々木さんは、たしかに1万円を失います。けれども、その代わりに洋服や食事、家族からの(永遠の)感謝などの価値あるものを手に入れています。
そして、実際に商品を売ってくれたお店も1万円を手に入れています。
これはWin-Lose ではなく、Win-Winになっています。日本語でいうと、「勝ち勝ち」だぜ!
そして、この2つの例のうち、投資は後者に近いものです。
■投資とは、価値のあるものの買い物
なぜなら、投資することで「価値のあるもの」を手に入れているから。
たとえば、株式投資なら、お金を払う代わりに株式が手に入ります。
株式についてはあらためて取り上げるけれど、簡単に言うと、株式とは「会社の価値そのもの」です。
株式を持てば配当金をもらえたり、会社の経営に口出しできたりもします。
債券や不動産などの投資商品にも同じことが言えます。
そのもの自体に価値があり、それらにお金をかけるとしても「賭けている」わけではないのです。
では一方で、ギャンブルはどうでしょうか?
たとえば、「ロト6」という宝くじは、6つのナンバーを当てれば、お金がもらえます。
買う人は当たる極小の可能性にお金を賭けているだけです。「価値」という概念は、どこにもありません。
だって、「5に価値があるから、今回は555555にする!」みたいな人はたぶん一人もいませんもんね。
いたら逆に、詳しく話を聞きたいです!
そんな方は(もちろん、そんな方じゃなくても)ぜひ11月18日(金)発売の『パックン式 お金の育て方』を読んでみてください。