アスリートとかじゃなくても「不足」を満たせます。
これからの時代を考えると、日本では高齢化が進み、介護や医療などの分野では、たくさんの不足が生まれるはずです。そうした分野で仕事をすれば、少なくとも食いっぱぐれることはないと思います。
あとは、プログラミングやAIなど、上の世代の人が勉強してこなかったような新技術の分野も、人材が不足する見込みがあります。
■パックンが日本にやって来た、本当の理由とは?
実は、僕が日本の芸能界を目指したときも、「不足」のことを考えていました。
僕も初めは、アメリカで芸能界に入ることも考えていました。
でも、ハリウッドでは僕と同じような顔や声、経歴を持った人たちがすでにたくさん活躍していました。
たとえば、「イケメン」で「インテリ」と言ったら、ハーバード大学でほぼ同級生だったマット・デイモンがすでに有名になっていました。
そんな中で、僕がハリウッドに勝負をしに行ったとき、マット君と競争になるわけです。そしたら「マット君がかわいそうだな~」と思って、日本で頑張ることにしました!(笑)
当時の日本では、外国人タレントは数人活躍していました。
でも僕から見れば、まだ「飽和状態」ではないと思えました。
だから、「日本の芸能界には僕に満たせる不足があるのでは?」と、自分で勝算を考えて、チャレンジしたのです。
そこから、役者志望から芸人のほうへと脱線しましたし、いつの間にかコメンテーターにもなりました。