救援から先発に転向して大ブレークした代表格が、ソフトバンクからメジャー挑戦を目指す千賀滉大とオリックス・山本由伸だ。千賀は高卒6年目の16年に先発に回り、7年連続2ケタ勝利をマーク。最多勝、最優秀防御率、最高勝率を1度ずつ、最多奪三振を2度獲得した。山本は高卒3年目の19年に救援から先発へ配置転換。21、22年と史上初の2年連続「投手5冠」に輝き、球界№1投手の呼び声が高い。
先発転向して結果を残せなかったケースもある。通算197セーブと不動の守護神として君臨している楽天・松井裕樹は20年に先発挑戦したが思うような結果を残せず、再びストッパーに戻った。
平良の場合はどうだろうか。他球団のスコアラーは警戒を強める。
「先発になじむまではオープン戦などで試行錯誤すると思いますが、シーズンを通じて起用すれば結果は残すと思います。球質の重い直球だけでなく、スライダー、カットボール、チェンジアップなど変化球の精度が高い。制球も良いので四球で自滅するタイプではない。ポテンシャルだけで言えば、エースの高橋光成、今井達也より平良の方が上。球界を代表するエースになれる器です」
不退転の決意で先発転向する平良。結果を残すことが、球団への恩返しになる。(今川秀悟)