最終学歴別・男性の生涯賃金(『パックン式お金の育て方』より)パトリック・ハーラン著『賢く貯めて手堅く増やす パックン式 お金の育て方』※Amazonで本の詳細を見る
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 僕も奨学金を借りて、一生懸命バイトしながらハーバード大学に行きましたが、そのことは一切後悔していません。あれは絶対にかけるべきお金だったと思います。

 もしあの頃の僕がハーバードに行こうか悩んでいるなら、「内臓を売っても行け!」とアドバイスするでしょう。もちろん、売ってもいいのは盲腸だけですが……。

■意地を張って節約しても「悪い節約」になりがち

 良い節約と悪い節約の話をしたけれど、僕自身、「節約」で得したことも損したこともあります。

 子どもの頃の僕は、「お金がないからって、なんの問題があるんだ?」と開き直っていました。

 たとえば、アメリカで大人気のアメフト部に入るのは道具が買えず諦めたけれど、水泳パンツを一枚買えば参加できる板飛び込み部に入って活躍しようと考えました。

 ほかにも、学校の勉強で良い成績を収めたり、演劇を頑張ったりして、人とは違うやり方やジャンルで、自信を身につけていったのです。だから、お金がかかりそうな話があったら、「そんなのはいらない」と条件反射で強がって断っていたのです。

 だけど、その癖のせいで「節約」して後悔したこともあります。ハーバード大学のソーシャルクラブ(アメリカの大学にある会員制の社交会みたいなもの)に誘われたのに、年会費の500ドル(約5万円)を払うのがバカバカしくて入らなかったこともそうです。

 ハーバードでは、学生たちはソーシャルクラブで結びつきを強めていきます。そこでは、将来につながる人脈も築かれていきますが、僕はそのチャンスもみすみす逃してしまいました。今さら入ろうと思っても入れないので、少し後悔しています。

 当時の僕はいきがっていたので、「有料のクラブに入らなくても友達は作れる!」と誘いを蹴ってしまいました。

 もちろん、たくさん大切な友達も作れましたし、とても充実した学生生活を送ることはできました。でも、貧乏根性が邪魔をしたせいで、手が届いたはずの特権を獲得し損ねてしまったとも言えます。 

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