ハーバード卒のパトリック・ハーラン(パックン)でも、短期投資で手痛い失敗をした経験があります。そのときに気づいたのが「長期投資」の重要性。そこで「パックン式 投資のセオリー」を、いまさら聞けない「お金の基本」から手堅くお金を増やす方法までしっかりカバーして書き上げた初のお金の本『パックン式 お金の育て方』から、一部を抜粋・再編して大公開します。
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■ハーバード式よりも手堅い「長期投資」とは?
ハーバード大学を卒業したって、僕みたいに短期投資の失敗をすることだってあります。
そう考えると、「ハーバード式」の賢さで勝負するよりも、もっと肝に銘じておくべき大切なことがあります
それが、とにかく長期投資をすること。
10年よりも20年、20年よりも100年、できれば1000年!
……といっても、人間には寿命があるからね。
自分が生きているうちにパッシブインカムをたくさん得たいなら、できるだけ早く投資を始めなくてはいけません。
株価は長期的に見ると成長する可能性が高いから、長期投資がいいと言いましたが、理由はそれだけではありません。
ここで大切になってくるのが、「複利」です。
ここで軽くおさらいしましょう。
複利とは、元本だけでなく、利息にもさらに利息がつくことでしたよね。
雪山で雪玉を転がすと、だんだん大きくなっていくように、複利で投資をすると、利益がどんどん膨らんでいきます。
たとえば、100万円のお金を持っているとしましょう。これを現金のままで持っていたら、何年経っても100万円のままです。
でも、100万円を投資すれば、一般的な利益率でも10年おきに倍になるのはまったく珍しくありません。
信じられないかもしれないけど、これは本当の話なんです。
実際にどれくらい利益が出るかは利率にもよりますけれど、投資の利率なら「年7%は手堅い」と考えています。
これはアメリカの株式市場の成長率をもとに、インフレ率や税、証券会社に払う手数料を加味した目安です。
保守的に考えたい人は、4%くらいを目安にしておいてもいいでしょう。