■クリプトは「資産」ではない!!
ついでに、最近よく話題になる「暗号資産」を少し取り上げておきましょう。
「暗号資産」は、「仮想通貨」とも呼ばれ、「ビットコイン」や「イーサリアム」などが有名です。もしかしたら、みんなも一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
僕はこういう商品を持っていませんし、今後も手を出すつもりはありません。
これは食わず嫌いというわけではなく、僕なりにいろいろ勉強して出した結論です。
「暗号資産は投資」と言う人もいるけれど、僕は投資よりも「投機」、ギャンブルに近いものと考えています。さらに言えば、「暗号資産」の名称に「資産」という言葉が入っていること自体、納得できない。
そもそもみなさんにはこれを「資産だ!」と思ってほしくありません。
なので、ここでは「暗号資産」のことを、欧米で流行っている呼び名でもある「クリプト(crypto)」と言います。
■投資するなら、価値があるものに!
繰り返しますが、僕にとって「投資」とは価値あるものにお金を投じることです。
株も債券も不動産も、間違いなく価値があるものだと思っています。
しかし、「○○コイン」などのクリプトには果たして価値があるのでしょうか?
たとえば、配当金がもらえる企業の所有権でも、利息がもらえる借用書でもないし、家賃がもらえる建造物でもありません。
「価値は不足からくる」という話もしましたから、「コインの数が限られていて、ほしい人が多いから価値があるのでは?」と考える人もいるかもしれませんね。
でも、妙に需要が高くて取引に不足が起きても、そのモノ自体の価値と関係ないこともあります。不必要なものに高値が付くことは、17世紀にチューリップバブルで値段が大高騰した球根と同じです。
たとえ高値がついていたとしても、クリプト自体が「何かしらのニーズ」に応えている「不足品」ではありませんよね。
バブル時の取引の値段がついていても、本質的な価値の証明にはなりません。