▼親のいないところで現状を説明、無理ならメモを渡す
調査中、常に親が一緒にいる可能性があるなら、メモを調査員に渡します。ほかの書類の間に挟むなどして、渡すといいでしょう。後日、郵送などにすると、同じ調査員に見てもらえないかもしれないので、訪問調査の日に渡すようにします。
▼認定調査の日は仕事を休むなどして、時間を気にせず、訪問調査を受ける
あなた自身の気持ちに余裕がないと、親に語らせるような時間の流れにならないものです。時間を気にせずに訪問調査を受けられるように日程調整をしましょう。
■デイサービス・デイケアを勧める:現実的なメリットを説明
せっかく要介護・要支援認定がおりたのに、いざとなったら親がデイサービスやデイケア(通所リハビリテーション)を利用したがらない。これも困った事態です。
あなたはそんな親に対して、「同じ年代の人がいておしゃべりできるよ」「大勢で食事ができて楽しいよ」などと説得していませんか。多くの人が、つい、「楽しい」とか「仲間ができる」などを理由にデイサービス・デイケアに行くことを勧めがちですが、私は、もっと現実的なメリットを挙げるほうが効果的だと思います。
たとえば、家でお風呂に入るデメリット(手間がたいへん、脱衣所が寒くてかぜをひくかもしれない、一人で入って転ぶかもしれない、途中で気分が悪くなるかもしれない、光熱費がかかるなど)は、デイサービス・デイケアでお風呂を利用するだけで解決できます。栄養バランスのよい食事もデイサービス・デイケアでなら取れます。デイケアではリハビリもできて、暑い時期の熱中症のリスクも、一人で自宅にいるより減らすことができます。
つまりデイサービスやデイケアは、親の生活に欠けている部分を補ってくれる場所なのです。ぜひ、「そんな場所を利用しないなんて、もったいないでしょ」と話してみてください。
もちろん、人と積極的に交わって、ゲームや歌やおしゃべりをするのが好きな人には、それができる場所として勧めればいいと思います。