「これまでの人生を思い返してみますと、29歳半までの前半にも、また、皇室に入りましてからの後半にも、本当に様々なことがあり、たくさんの喜びの時とともに、ときには悲しみの時も経ながら歩んできたことを感じます。そして、上皇上皇后両陛下のお導きをいただきながら、どのようなときにも、天皇陛下を始め、多くの方々に私の歩みの一歩一歩を支え、見守っていただいてきたことを思い、心から感謝したいと思います」(宮内庁ホームページより抜粋)
そのように語られた29年半の思いを、今回の歌会始では歌に込められていた。雅子さまの歌をそのまま「友」への感謝とも読み取れるが、「君と歩みし」という部分もなんとも感慨深い。
雅子さまは結婚内定の記者会見で、ご結婚を決意したきっかけをこう語っていた。
「不安や心配がおありでしょうけれど、雅子さんのことは、僕が一生全力でお守りしますからといって下さいました」
多くの国民の記憶に残る有名な言葉だが、今回の雅子さまの歌は、29年半もお守りくださったパートナーへのメッセージにも受け取れた。(AERAdot編集部・太田裕子)