放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、スマホについて。
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このコラムで何度も「ガラケー」について書かせていただいてます。正確には、今は「ガラホ」と言われるものですが、ガラケースタイルの携帯。僕は二台もちで一台はスマホ、一台はガラケーでした。
さすがにこの二年、ガラケーを持っている人が本当に減って、街中で出すのも恥ずかしかったのですが、それでも、2026年3月までのiモードの使える最後まで、看取ってあげるつもりでいました。
が、この数カ月、ガラケーの調子が悪くなり、買い替えなくてはならない状態になりました。
再びガラケーを買うつもりで、docomoショップに。僕はずっとPシリーズ(Panasonic)のガラケーを使っていたので、それを買うつもりでいったんですが、Pシリーズがない。あれ? ない・・・他の会社のものはいくつかあります。あると言っても売り場もかなり狭くなっている。
そうか、Pシリーズはないのか・・・と思っている僕の目に飛び込んできたのは、とあるスマホ。最近ずっと気になっていたスマホです。それは「galaxy」の二つ折りスマホです。真ん中で割れて、最中位のサイズになる、あれです。気になっていた人も多いはずです。
僕は店員さんに、そこにあったガラケーに替えますと言ったのですが、手続きしてもらってる間にもなんだかソワソワしています。我慢できずに、二つ折りスマホのところに近づき、手に取ってしまいました。
その軽さと形。完全に惚れてしまいました。もうダメです。そこで店員さんに「ちょっと待った」コールをして、「すいません。やっぱり、こっちの二つ折りスマホにしてください」と言ってしまったんです。
ガラケーを使い続けて20年以上。ついに、ついに。サヨナラしてしまった。裏切るつもりはなかった。