医学生の大学生活を描くマンガ『Dr. Eggs』(「グランドジャンプ」で連載中)を読んだ近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司医師は「内容はリアル」と絶賛し、AERA dot.のコラムでその感想を書いています。そこから、作者の三田紀房さんとのオンライン対談が実現しました。大塚医師が対談を終えての感想を語ります。
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みなさんは医学生と聞いてどんな印象を持つでしょうか? 勉強ができる、真面目、経済的に裕福など、さまざまなイメージを持っているかもしれません。はたまた、全くわからないといった人もいるでしょう。先日、このアエラドットの企画で、マンガ『Dr.Eggs』の作者である三田紀房先生と対談する機会をいただき、一般の人から見た医学生についてお話を伺いました。
マンガ『Dr.Eggs』は、主人公・円千森(まどかちもり)くんが出羽医大に入学するところから物語はスタートします。彼は、医者になりたいという特別な思いを持って医学部に入ったわけではなく、勉強ができるからという理由で、高校の先生に勧められて医学部に入学しました。最近、同じような医学生は増えてきていると感じます。
『Dr.Eggs』の中では、解剖実習やクラブ活動、医学生の体育祭である東医体など、実際に経験するイベントをありのままに描写されており、自分が医学生だったころを思い出します。とくに解剖実習は本番さながらの描写でした。
三田先生が対談で、「解剖シーンはとことん描こうと思いました」とおっしゃっていた通り、リアルそのものでした。一般の人がびっくりしてしまうような場面も、詳細に描かれています。ここまで詳しく描くには、実際の解剖実習を見学しなければ無理なのではないか?三田先生に聞いてみた答えはこうでした。
「解剖実習そのものは見学していません。協力してくれる医学生が段ボールやハサミなどを使って、現場の様子を再現してくれました」とのこと。