「手術が必要か、必要ないか。今は必要ないが、いつになったら必要かなど、治療方針を医師と患者さんが相談しながら一緒に決められる病院であることが大事です」(木村医師)

 これらの病気は不妊と関わりが深く、不妊治療や妊娠・出産に関わる生殖医療とは切り離せない。江上医師は、「筋腫や内膜症を治療する医師と生殖医療をおこなう医師が連携して治療に取り組むことが理想」と話す。

「手術をして終わりという病気ではないので、筋腫や内膜症の治療、不妊治療、内膜症の術後や次の妊娠までの管理など、長いスパンで一緒に考えてくれる病院だと心強いでしょう」

 木村医師も「妊孕性の温存など生殖医療も含めた病院や医師の治療方針を知ることは大切」と話す。受診前に患者がそれを知ることは難しいため、まずは最寄りのクリニックを受診し、信頼できる婦人科のかかりつけ医を持つことをすすめる。

「長くつきあう病気なので、こまめに診てもらう近所の医師と、治療方針や手術を担当する病院の医師を使い分けてもいいでしょう。良い専門医を知るのは医師です。かかりつけ医を持ち、必要に応じ専門医を紹介してもらえると安心です」(木村医師)

大阪大学病院 産科婦人科教授 木村 正 医師

福岡山王病院 リプロダクションセンター部長 江上りか 医師

(文/出村真理子)

※週刊朝日ムック『手術数でわかる いい病院2023』より

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも