宮崎 このようにパパ活マーケットはかなり定着している印象です。普通に働いている女の子がですよ。仕事をしているけど、それでは賄いきれず、家賃とか生活維持のために割り切ってパパ活をやっているんですよ。
荒川 かつての援交(援助交際)のようですね。
宮崎 そう。昔は高校生が小遣い稼ぎのためにやっているといわれていましたが、パパ活は社会人が生活のためにやっているんです。ショックでした。
今の政治家はこうした実態を知っているんでしょうか。マスコミの目を恐れて、飲み会も1次会で帰りますが、やはり2次会も行って、色んな話を聞かないとダメですね。冗談のような話ですが、ハプニングでパパ活の場に居合わせるようなことがないと、こうした声は聞くことはできません。
荒川 女性はパパ活で、男性はどうしているのでしょう。
宮崎 普通の仕事をしながら、闇金に手を出したり、ギャンブルに流れたりしているのではないでしょうか。「ルフィ」と名乗る人物が主導した闇バイト事件が問題になっていますが、あの事件に加担した若者には、やはり経済的背景もあるのではないかと見ています。
荒川 昭和の時代は、初任給が低くても数年後には給料が上がるという希望がありました。それが今では、先輩を見ていても、ハードワークな割に、給料が上がっていないのがわかる。若者は希望が持てません。
宮崎 右肩上がりであれば安心して結婚、出産となりますが、そうではないと「もう少し安定してから」となってしまいますよね。
荒川 コロナ禍で一番割を食ったのは、若者でした。オンライン授業や飲食店への時短要請、酒類の提供禁止は、若者の出会いの機会を奪いました。政府のコロナ対策は、若者にとっては、ある意味「恋愛ロックダウン」政策であり、今後の婚姻数の減少に大きな影響を与えます。
宮崎 様々なシワ寄せが若者にいっているところはありますよね。
荒川 先日、SNSで「デート代は男性がおごるべき」論争が起きていましたが、男性は自分にもおごってあげられないのに、かわいそうですよ。