筆者も流山市に育ち、小中は市内の公立校に通った。友人と遊んだ森、見慣れた畑や住宅街が姿を消し、鉄道が開通してまったく新しい街がつくられた。おおたかの森を「ニコタマ」と呼ぶ地元民に会ったことはないが、目立った産業も人が集まる中心街もなく、今後の発展が難しいと思われた街は大きく生まれ変わった。TX沿線の発展を喜ぶ若い住民もいる。
それでもある70代の女性は、こんな言葉を口にした。
「昔は県外の人に流山って言っても通じなかったから、知ってもらえるようになったのはうれしいですよ。でも、学校の問題があったり森がどんどん減っていったりと、良いことばかりじゃないですよね」
育った街に脚光が当たるのはうれしい一方で、その光の当てられ方に違和感を持つ地元住民がいるのも、また事実である。
(AERA dot.編集部・國府田英之)