混雑している時間帯など、なかなか店員がきてくれなくてちょっとイライラという経験をした方もいらっしゃると思いますが、このやりとりが不要になるんです。

 今月から順次導入していますので、もうしばらくお待ちください。

 そしてもうひとつ、仕入れた材料を無駄にすることなく使い切ることも、お客様に安くておいしいお寿司を提供するためにはとても重要なんです。

 以前も言いましたが、1匹の魚からお寿司のネタにできる身は、多くて40%程度しか取れません。その40%の身も、そのまま100%利用できるわけではありません。

 一定の大きさ、形にカットしてシャリに乗せるため、端の部分などがどうしても余ってしまいます。もちろん、それらの部分も廃棄することなく、おいしい商品にしてお客様に提供しています。

 例えば、人気のあるトロの端の部分は、巻き物にして「トロ鉄火」として販売しています。トロの端材が一定量出た時にしかメニューに載らないレア商品です。

 そして今週金曜日から平日の昼間(午前11~午後5時)限定で、一部店舗を除いて販売する「旬の海鮮丼」も、そうした身を有効に利用することで、茶わん蒸しなどがついて500円(税抜き)を実現したとてもお得なメニューです。

 全国108の漁港や業者の皆さんと直接取引をして納入していただいた貴重な魚を、少しも無駄にすることなくお客様にお届けしたい、という想いで開発しました。季節によって入っている魚も変わりますので、「今日はどんな魚が入っているんやろ?」とわくわく感をもって楽しんでいただけたらと思います。

 今回は、回転寿司がお寿司を手軽な値段で提供できる秘密について、大きく二つを紹介しましたが、もちろん、他にもたくさんの工夫があります。ぜひ来店して、皆さん自身の目で探してみませんか?

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◯岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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