東出さん(左)と唐田さんは、映画「寝ても覚めても」で共演。現場でも親密な様子が話題だったという/2018年5月14日、フランス・カンヌ (c)朝日新聞社
東出さん(左)と唐田さんは、映画「寝ても覚めても」で共演。現場でも親密な様子が話題だったという/2018年5月14日、フランス・カンヌ (c)朝日新聞社

 不倫騒動中の東出昌大さんへのバッシングが過熱している。NHK朝ドラ」ウォッチャーのコラムニスト・矢部万紀子が、「スカーレット」八郎との共通点と相違点を指摘する。

【写真】東出昌大の危なさを語る唐田えりか

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 八郎さんがとうとう出ていってしまった。まさか都内の家具付きマンスリーマンションに移っていったということはないはずだ。だって1969年だし、だって滋賀の信楽(しがらき)だし、それに24歳の女子との関係は踏みとどまったのだから……。

 と、ついて来ていただけてますかー?

 放送中の朝ドラ「スカーレット」の八郎と満身創痍の俳優・東出昌大さん(32)を重ねてみた。共通点が多く、相違点も多い。順を追って説明していく。

 まずはざっくりと「スカーレット」の話から。ヒロインは川原喜美子(戸田恵梨香)、八郎はその夫(松下洸平)で共に陶芸家。そこにやってきたのが弟子の松永三津(黒島結菜)。

 世間的には受賞歴のある八郎の名が通っているが、八郎は喜美子に自分にはない天才性を見ている。そこから、八郎と三津の微妙な展開が始まる。詳細は省くが、台詞を少しだけ。

 三津が八郎に、恋人と別れた理由を語る。「才能のある人は無意識に人を傷つけます。耐えられなくなって、別れました」

 個展の作品づくりに行き詰まった八郎が、三津に思わずつぶやく。「喜美子の隣におるのは、しんどいな」

 そもそも東出さんが、妻の杏さん(33)と結婚したきっかけは朝ドラだ。2013年スタートの「ごちそうさん」で、ヒロイン杏さんの相手役に抜擢されたのがほぼ無名の新人、東出さん。

 朝ドラウォッチャー(あ、私です)としては東出さんの素人っぽい演技が印象深く、放送終了翌年の結婚には「やるなー」と感心した。彼の演技力も評価され、映画やドラマで次々主演するように。が、やはりハリウッドスターを父にもつ「先輩女優」との暮らし。「杏の隣におるのは、しんどいな」だったのかもしれない。

 ここまでが東出さんと八郎さんとの共通点(東出さんに優しめバージョン)。で、ここからが相違点。八郎と三津の微妙な展開を、即物的に説明する。

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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