しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
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※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

【絵でわかる】しいたけ.流“タイプ別トラブル回避法”

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Q:どうしても子離れできません。上の娘は大学に新幹線通学。大学のそばで下宿していましたが、私が泣き暮らすようになり、心配して帰ってきました。就職して離れても、週末は泊まりに行こうと思っています。下の娘は自宅通学できる大学を受験結婚しても、2世帯同居したいです。娘たちが成長し、残りの人生どうしたらいいでしょうか。(女性/不動産賃貸業/47歳/みずがめ座)

A:人は生きている間にものすごく多くの人と出会います。でもその中で同じ景色を見られる人ってそう多くはない。恋愛、親友、親子関係。自分の寿命が尽きるまでに、果たしてどれだけ「同じ景色」を共有できるでしょう。「あの日2人で食べたソフトクリームおいしかったね」とか、同じ景色の中で食べたものって、単なるソフトクリームじゃない。すごく特別な宝物として心の中に残ります。あなたが娘さんたちと一緒に作ってきた風景も、ずっとあると思います。本当に素敵な宝物だと思うんです。

 ただ、どこかでやっぱり、自分の人生を前に進めていかなければいけないタイミングがやってきます。ちょっと残酷ですが、相手にとって「重い」状態になってしまったときもそのタイミング。人間関係の距離感を考え始めなければいけないときです。もちろん一気にゼロにするわけじゃなくて、バランスを考えましょう、という話です。

 どちらかが「重い」と感じ始めているのに、仲が良かった濃密な時間の、その濃度に執着してしまうと、築き上げてきた宝物の風景まで傷つけてしまうことになりかねません。すごく残念なことです。

 何か特別な愛情や憎悪、そうした感情が自分の意思でコントロールできないぐらい強くなると、それは「パニック」状態になっていると言えます。例えば娘さんと離れ離れになることに対して、異様な、まるで生命にかかわるぐらいの、他の人にはわからない恐怖感を抱く。自分でコントロールができないほどの恐怖は、過去のトラウマが関係していることが多いです。

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