なぜリトアニアがカニカマの生産量世界一なんでしょうか?

 スケトウダラは北の冷たい海域で取れますので、リトアニアの近海でもよく取れます。そして近年のカニカマブームで、ヨーロッパが世界一の市場となりました。そうなると市場の原理で、北ヨーロッパで生産するのが理にかなってきますよね。

 その結果、リトアニアが世界一の生産国となっています。そして同国のビチュナイという会社が、カニカマのシェアNo.1なんです。

 でも、カニカマを製造する機械は、日本のヤナギヤという会社が世界の70%ものシェアをもっているとのことです。

 日本の会社の製造装置を海外に輸出し、日本で生まれた製品を海外でどんどん作ることで、日本が世界一の座を奪われてしまったんです。

 この構図は、かつて世界を席巻していた日本の半導体や液晶、太陽電池などが韓国、台湾、中国に抜き去られたのとまったく同じなんです。

 そういう難しい国際産業論は他の記事に任せるとして、くら寿司では、カニカマを使った軍艦もメニューに用意しています。もちろん本物のカニのお寿司もありますので、カニカマとカニの食べ比べはいかがでしょうか。

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◯岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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