福島県郡山市で出会った絶品人員ステーキ。人参を人参の形にしているところも面白い!(カンニング竹山公式Instagramより)

 そこをまず、復興というひと言で片付けないで、A町はこの段階で、B村はさらに10年かかるとか、そういう考え方でいかないとダメだと思うんですよね。東京電力福島第一原子力発電所の抱える問題も一気に転換することはないから、一歩一歩考えながら最新のテクノロジーを駆使したりして前に進んでいくしかない。

 先週のコラムでも言ったけど、東京電力福島第一原子力発電所の状況と日本の置かれているエネルギーの問題は分けて考えないと先に進まないですよね。そうした、ひとつひとつが全く伝わっていない。

 例えば、黒いフレコンバッグに入れられた除染土の中間貯蔵施設の課題。今回の福島訪問のときも「最終処分場は見つかっていないんですよ」という話題になり、実際、見つかっていない。「中間貯蔵施設がどうせ最終処分場になるんだろうな」という見方をしている人もいた。でも、あくまでも国や東京電力は「中間貯蔵施設」としている。

 そんな中間貯蔵施設にどんな土が積まれていて、どうやって分別しているかなどの話を詳しく報道してくれない。「フレコンバッグをひっくり返し、放射能汚染の高い土はもう一度こういう工程があります」というような丁寧な説明をやっていかないと、全く伝わっていないと思うんですよね。

 東京電力福島第一原子力発電所の問題は、ゼロか100かみたいな感じで情報やそれに対しての意見が伝わっていくから、「危ないもの」みたいに認識されていく。

 原発の後処理は、3.11の前後だけでなく、普段からメディアが取り上げていかないと、全然伝わらないままだし、興味のないまま。なぜならば、元々みんなの興味のない話だから。放射能のことなんて難しい話になるし、目に見えないし、自分には関係ないことだと思ってしまうし、原発に反対しても賛成してもややこしいところに巻き込まれそうという先入観もある。

 東京電力福島第一原子力発電所に関連する除染土や処理水の話をし出すと、特にSNSなんかには「またコイツはヘンなこと言い出した」「オマエは何を知っているんだ」とか書き込まれる。いやいや、「そこ」なんですよ。知らない人がいるから、まずは知ってもらうことが大事。

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