子どもの世話でいちばん大変なことってなんでしょう。さまざまなアンケート結果がありますが、たいてい上位にランクインしているのは「寝かしつけ」ではないかと思います。
マイ育児バイブル、東村アキコ著『ママはテンパリスト』第1巻によると、寝かしつけ、それは「おやすみ前の地獄の行軍」。「2時間も3時間も子守唄を歌いながら抱っこ」とか「疲れすぎて親のほうが寝落ち」とか、聞くも涙、語るも涙の経験談がわんさか出てきます。
さて、この寝かしつけ、アメリカでは日本ほど苦労しているように見えません。なぜかというと、子どもを一人で寝られるようにしつけているから。一人でご飯を食べるとか手を洗うのと同じく、アメリカでは一人で寝つくこともしつけの一つと考えられています。一人で寝られる子は親と一緒に寝る子より睡眠が多くとれ、日中も機嫌よく過ごせると言われます。親のほうも自分の用事に夜の時間を割けるし、夜中起こされることがないので翌日の育児に体力を温存できます。
小児科医の多くは「夜の3Bは30分以内に終わらせましょう」と指導しています。3Bとは、歯磨き(Brush teeth)、読み聞かせ(Book)、寝かせる(Bed)の3ステップ。歯磨きから30分経ったら最後、子どもが寝ていようがいまいが、もう1冊本をせがもうが、子ども部屋を離れます。おやすみ~、また明日。以上。我が家の3歳児は一人で本を読みながらいつの間にか寝ており、そのまま朝まで起きません。たいへん楽です。
日本の住宅事情では子ども部屋を確保できない、という声もありましょうが、我が家も家賃激高のワシントン州シアトルでは1ベッドルーム(日本でいう1DKか1LDK)に住んでいました。シアトルの1ベッドルーム平均家賃は、2019年4月時点で2040ドル(約22万円)です。東京都世田谷区1LDKの約2倍。たっかい。
まぁ家賃の話は置いておき、1ベッドルームでも一人寝かしつけはできました。我が家では、娘を寝室のベビーベッドで寝かしつけ、親が寝る時間になったらベビーベッドを寝室から居間に移動するという方法をとっていました。親は寝室でのびのび寝ることができ、たいへん楽です(2回目)。