4月に行われたフィギュアスケートシーズンの最後を締めくくる国別対抗戦で、日本勢のミスが目立った。一方、アメリカのネーサン・チェン選手やビンセント・ゾウ選手は、男子フリーで3本の4回転を成功。来季に向けての自身の戦略を宇野昌磨選手が語る。
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フィギュアスケートの今季最終戦となる世界国別対抗戦が行われた。宇野昌磨も紀平梨花も、ジャンプにミスが出て悔しさが残る大会となったが、来季に向け新たな目標が定まった。
フィギュアスケートの国別対抗戦が福岡で行われ、日本は米国に優勝を譲っての2位となった。宇野昌磨(21)、紀平梨花(16)、坂本花織(19)らは新しいジャンプの習得を宣言し、悔しさと目標を胸に、今季の最終戦を締めくくった。
国別対抗戦は、2年に1度行われるチーム戦。五輪の団体戦に繋がるイベントでもあり、ロシア、米国など選手層の厚いスケート強豪国が出場する。
日本は、羽生結弦(24)が右足の負傷で出場を辞退したが、豊富な人材で挑み優勝を狙っていた。しかし頼みの綱だったグランプリ(GP)ファイナル銀メダルの宇野はショートでミスがあり、GPファイナル女王の紀平もフリーでミスが重なるなどして、総合2位に留まった。
世界選手権後の大会で調子のピークを合わせるのが難しい時期ではあるが、米国とロシアの好調ぶりをみれば、北京五輪に向けた新たな目標設定が求められる一戦だった。
米国は、世界選手権王者のネーサン・チェン(19)が、ショートで1本、フリーで3本の4回転を成功させ、今季2度目となる300点超えをマーク。名門エール大に入学して文武両道を掲げるシーズンを、負けなしで終えた。ジャンプの能力に加えて今季は安定感が増した。
また世界選手権3位の18歳、ビンセント・ゾウ(18)がショートで2本、フリーで3本の4回転を成功。299.01点で、チェン、羽生に次ぐ、世界歴代3位の高得点をマークした。得点が高い4回転ルッツを得意としており、新たなスター誕生である。