

ヒップホップ・アクティビストのZeebraさんが「AERA」で連載する「多彩な野菜」をお届けします。1997年のソロデビューからトップとしてシーンを牽引し続け、ジャンルや世代を超えて多くの支持を得ているZeebraさん。旬の野菜を切り口に、友人や家族との交流、音楽作りなど様々なエピソードを語ります。
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英語でマッシュルームは食用のキノコ全般を言うんですよね。つまり、「キノコ」という名のキノコ。「ラッパー」という名のラッパー、みたいなことですよね。
僕らはラッパーと呼ばれる一方で、ヒップホッパーという言葉もあります。ラッパーはラップをやる人。ヒップホッパーはヒップホップに関わる人全てです。だからラッパーも、ブレイクダンサーも、グラフィティアーティストも、デザイナーも、ファンの人も、みんなヒップホッパーです。
一方で、僕は自分では「ヒップホップ・アクティビスト」を名乗っています。アクティビストって何ですかと聞かれることがあって。僕の中では「ヒップホップを広めることで、世の中をいい方向に変えていこうとする活動家」という意味でとらえています。
先日、元相方のKダブシャインと「ヒップホップとは何か」を話し合いました。一番正しい答えは何だろうと。結論は「社会に貢献すること」でした。「ヒップホップは社会をよくするためにある」。そう2人で定義し直したんです。この話、次回も続けましょう。
※AERA 2019年4月8日号