バウアーほどではないが、MLBでの実績もあり期待度が高いのがアリスティデス・アキーノ(中日)だ。WBC開幕前に行われた侍ジャパンとの壮行試合では、戸郷翔征(巨人)、宮城大弥(オリックス)から本塁打を記録。さらに3月17日の楽天戦では田中将大から1発を放つなど、一線級の投手相手に対しても見事な長打力を披露している。オープン戦では打率.170と確実性は欠いたが、チームの課題である得点力解消のための起爆剤となり得る選手だ。
「中日にとって待望の大砲がやってきた。レッズ時代の2019年にはダルビッシュ有(当時カブス)から2本塁打を放つなど、日本人投手への対応も問題なさそう。ダヤン・ビシエド頼みだった打線の中軸に新たな柱ができれば、得点力アップは間違いない。投手陣はリーグ屈指なので、アキーノ次第では上位争いに加われるはず」(中日担当記者)
巨人のルイス・ブリンソンも野手で期待できる新助っ人の一人。2012年ドラフト1巡目(全体29位)でレンジャーズ入りするなど、屈指のプロスペクトとして将来を嘱望されていた。メジャーではマーリンズ時代の2018年に11本塁打を放つなど、メジャー6年間通算で212安打、28本塁打を記録。俊足と強肩を生かした外野守備にも定評があり、攻守での活躍が期待ができる。年齢も28歳と若く、ポテンシャルは相当なものがあるだけに日本での大ブレイクもあると言われている。
「昨年ブレイクしたアダム・ウォーカーと似たタイプ。体型、髪型もそっくりなのでキャンプでは見分けがつかなかった。しかし守備力に関しては雲泥の差で、ゴールデングラブ賞を狙えるレベルの高さがある。細身の体に似合わず長打力があるので、クリーンアップを打つ可能性もある。日本野球に慣れれば結果は残す可能性は高いでしょう」(巨人担当記者)
実績的にアキーノ、ブリンソンを上回るのが楽天に入団したマイケル・フランコ。フィリーズ時代には2015年から5年連続2ケタ本塁打をマークし、2016年には25本塁打を放った大砲だ。昨季はナショナルズでプレーし、メジャー通算で130本塁打、467打点を記録している。
「体が大きくて打席に立つだけで威圧感を感じさせる。スイングスピードが抜群に速く、ボールを手元まで引きつけて振るのでミート力も高い。引っ張るだけでなく逆方向へも長打を打てるので日本向きの選手。体に似合わず俊敏で、グラブ捌きが柔らかい内野守備でも貢献しそう」(楽天担当記者)