今、クイズ界は独自の進化を遂げ、より親しみやすいものとなっている。新たな取り組みを記者が追った。
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記者も早押し機を押してみたくなり、「クイズ体験会」に参加した。会場は渋谷のスマートニュース社。男女比は半々だ。「ボタンチェック」と呼ばれる、早押し機が正常に作動するかを確認する動作から始まる。
「まずは押すことが大事です」
どきどきしながら1問目。問題文の読み上げが始まるとスッと静かになる。緊張感、集中力の共有がたまらない。
「栄養が豊富で、食べた人が元気になりマッサージに行く客が減るため、それが出るとあんまが引っ込むとも言われる、秋の魚はなんでしょう?」
誰も押さないので押してみた。
「秋刀魚」「正解!」
「正解」コールがこんなに嬉しいものか。好奇心に火が灯る。
齋藤佳代さん(32)は、年明けに出産予定という大きなおなかでの参加だ。
「ボタンを押した時の音や当たった時の音がテレビと同じ!とテンションが上がった」