字数がないので細かい議論はブログでするとしても、軽減税率は本当に逆進性を和らげると思われますか? たとえば1食分の食材に一般の市民が500円使い、高所得者が1万円使ったとしましょう。食料品は軽減税率が適用されるので、税率が2%軽減されて8%になるわけです。軽減される額はかたや10円、かたや200円です。どっちが得かは一目瞭然ですよね。
要するに年収3千万円の人も、200万円の人も、みんな飯を食うわけです。そして軽減税率は、所得水準に関係なく、一律に食料品にかかる消費税を軽減してしまう。金持ちが得する分を、税金で助ける(財源として1兆円を見込んでいる)という政策を本当にみなさんが支持している……とは私には信じがたい。納税額をレジで照合して低所得者だけ軽減税率を適用すればいいのであって、技術的には実現可能なはず。そんな簡単なこともやる気ないのか、という話ですね。
※AERA 2018年11月19日号